もう一回だけ……中毒性の高いローグライクカードゲーム「Slay The Spire」の魅力

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「Slay the Spire」は、Mega Crit Gamesが開発したローグライクカードゲームだ。現在はPC、Nintendo Switch、PS4とモバイルで発売されている。本作では4人のキャラクターから1人を選んで、敵や財宝などが含まれているランダムに生成されたマップを進むことになる。

戦闘システムはターン制RPGに似ているが、本作ではメニューから攻撃を選ぶのではなく、各ターンにデッキからカードを引くことになる。そしてプレイヤーはエネルギー(コスト)を払って攻撃、防御やバフなどの効果を持っているカードで戦う。ターンが終了すると持っている手札が捨てられる。また、デッキがなくなった時点で、捨て札がシャッフルされて新たなデッキになる。それぞれのキャラクターには独自のカードプールが用意されているので、キャラクターによってプレイスタイルは大きく変わる。

最初のキャラクターのアイアンクラッドは攻撃力を重視する戦士で、2人目のサイレントは防御を重視し、毒で敵を倒すローグだ。そしてディフェクトは様々なエフェクトを持つ4種類のオーブを装備したオートマトンだ。最後に追加されたキャラクター、ウォッチャーは3つのスタンスを切り替えることで、一時的に2倍か3倍のダメージが出せる修行僧だ。

各プレイを始める時には、基本的な攻撃、防御とスキルカードが入ったデッキしか用意されていない。しかし、敵を倒す度に、膨大なカードプールの中からの3枚のカードのうち、1枚を選んでデッキに加えるか何も選ばないか選択することができる。また、マップの途中で店があり、そこでカードを買ったり、デッキからカードを外したりすることもできる。さらには休憩場所があり、そこで休憩してHPを回復するか1枚のカードをアップグレードすることができる。デッキのサイズに関しては特にルールや制限がなく自由に構築できるので、多彩なコンボが生み出せ、本作の大きな魅力の一つとなっている。

初めてプレイする時は様々なミスがあってうまくいかない場合もあるが、プレイする度にデッキの構築コツが見えるようになってより楽しくなるだろう。例えば、本作の初心者がよく犯すミスの一つにあまり考えずにカードをデッキに入れすぎて、結局デッキにはコンボができるカードの組み合わせがあっても必要なカードがなかなか揃えられないということがある。それを意識して、次のプレイからはデッキのカード数を抑えるとだいぶスムーズに進めることができるだろう。

カード以外では一時的な効果を得る20種類以上のポーションと100種類以上のレリックがある。レリックはイベントや店でもしくはボスやエリートモンスターを倒すことで手に入れる、永久的な効果を持っているアイテムだ。攻撃力をアップさせるような単純なものもあれば、ターンを終了する時手札を捨てなくても済むようなデッキのシナジーに繋がるものもある。レリックはすべて良い効果だけを持っているとは限らない、エネルギーの最大数を1つ増加する代わりにゴールドを入手できなくなるという、難しい決断を迫られるレリックもいくつある。

これらの要素以外にも、本作の戦闘自体もとても面白いものとなっている。それぞれのモンスターはユニークな攻撃パターンや能力を持っている。敵が次に何をするかは大体わかるので、自分のカードと敵の行動をもとにプレイヤーは攻撃したほうがいいのか防御したほうがいいのか戦略的に考えることができる。例えば、狂信者という敵は儀式というバフにより毎ターン攻撃がアップするので、他の敵と一緒に出たときは優先的に倒したほうがいいだろう。

ゲームに慣れて、もっとチャレンジが欲しい場合は高難度の20レベルのアセンションモードが用意され、アセンション1をクリアするとアセンション2が解放される仕組みとなっている。それぞれの難易度で敵の攻撃やHPが増えるなどの要素が1レベルずつ追加される。つまり、アセンション20ではレベル1~20の全てのプレイヤーに不利な要素を兼ね備えた鬼畜な難易度だ。

本作では多くのチャレンジと可能性が用意され、クリアしても負けてももう一回やりたくなるゲームだ。「Slay the Spire」は現在Steam、Nintendo Switch、PS4とモバイルにて販売中なので、興味ある方は是非試してみてください。

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