「Darkest Dungeon」ーストレスが溜まるのはゲームのキャラクターだけではない……

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Darkest Dungeon(ダーケストダンジョン)」は、Red Hook Studiosが開発したダークファンタジー風のローグライクRPGです。本作はリスクマネジメント能力が要求されるゲームで、多くの失敗はプレイヤーの決断によるものとなるように設計されています。

町でヒーローを雇って、ヒーローを管理しながらダンジョンの攻略を目指すのが本作の遊び方です。もう察しているかもしれませんが、プレイヤーはダンジョンを攻略するヒーローではなく、ヒーローたちを管理する人です

クエストでは、4人のヒーローをパーティーとしてダンジョンを攻略していくこととなります。また、ヒーローたちの冒険がスムーズになるように、冒険の前に食料、松明、宝箱を開ける鍵のような消耗品を購入することができます。ただし、持てるアイテムには上限があるので、買いすぎるとダンジョンで見つかった宝が拾えなくなります。また、本作はヒーローに医療を提供することも金がかかるので、財産を全部冒険の準備に投資し、クエストが失敗したら次の冒険に資金がなくなり、次回がもっと厳しくなります。つまり、本作はダンジョンに入る前にすでに戦いが始まっているので、慎重に考えるべきです。

本作の戦闘は直線的な平面上で行われ、ヒーローが敵に向かって並んでいます。ヒーローのクラスや位置によって使用できるスキルが異なります。戦闘前に最適な位置に配置すれば大丈夫だろうと思うかもしれませんが、厄介な敵はヒーローを移動させ、プレイヤーに不利な状況に陥らせることがあるので、ヒーローにどの位置からでも使用できるようなスキルを持たせた方がいいでしょう。

本作では一番魅力的な要素と言えるストレスというパラメータがあり、ヒーローがダンジョンの中で歩くだけでストレスが溜まり、敵と戦ったり、腹が空いてもストレスが溜まります。ストレスは本作において第二のHPバーとも言えるでしょう。HPとは異なり、ダンジョンの中でのキャンプや少数のスキルでしか回復できません

厄介な敵はストレスを溜める攻撃が使えます。

ヒーローのストレスは200が上限で、100になると、ステータスを上昇する「徳」になる場合もありますが、多くの場合はステータスペナルティが発生し、勝手に行動を取り始める厄介な「精神崩壊」になります。「精神崩壊」になったら、ヒーローは自分や仲間を攻撃したり、他の仲間にストレスを与えたりします。

ヒーローが「徳」になりました。
ヒーローが「精神崩壊」になりました。

なお、ストレスが200になったら、ヒーローはデスドアという瀕死状態になり、心臓発作を起こして死んでしまう可能性があります。ヒーローが死んでしまったら復活することができないので、ヒーローがストレスを溜め、死に少しずつ近づく度に自分も感染されたようにストレスを感じました…

このストレスをいかに管理するかが本作の重点です。ヒーローたちはダンジョンから町へ帰ってもストレスが溜まっているままです。ストレスを大きく下げるために、プレイヤーは町の施設でヒーローのストレスを下げることができます。ただし、施設利用中のヒーローはダンジョンに行くことができません。

ところで、ヒーローたちは自分の実力にあうダンジョンしか行きません。一定のリゾルブレベルに上げたら、金を稼ぎたくても低い難易度のダンジョンへは行けなくなります。多くのRPGでは自分が好きな少数の異なった能力のキャラクターを育てて行くのですが、本作では好きなクラスのキャラクターを複数雇った方が賢明でしょう。

さて、キャラクター自身は特にストーリーがなく、プレイヤーのストレスが溜まるばかりのような要素を盛り込んだ本作はどうして大ヒットしたのでしょうか。これらプレイヤーを悩ませる独特な要素こそが本作の売りです。これらの要素で何時間やっても高難易度が保たれ、冒険を始める前にも苦労しましたが、最後にそのような困難を乗り越えた絶大な満足感が感じられたからやり続けられるでしょう。

また、戦闘や冒険の前にはアイテムの購入やキャンプでの回復といった準備をする余地があるので、失敗する時は大抵敵が強すぎるのではなく、自分の判断の誤りだと納得できるでしょう。そのような悔しさはプレイヤーのもう一度やり直したいという動力になります。本作は常にプレイヤーを不利な状況に陥らせようとしていますが、それでも少しの運、忍耐力、管理と努力で成功を手にすることができるからやりがいがあるでしょう

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