「112 Operator」は、町で発生する様々な緊急事態に対して、適切な判断と対応で処理するシミュレーションゲームです。
112とは実際にヨーロッパ圏にて緊急通報として割り当てられている番号であり、ゲームのタイトル通りあなたは112通報電話を受けるオペレーターとなって緊急事態の解決に当たります。
電話による通報内容は極めて緊急性の高いものから取るに足らないいたずら電話に至るまでたくさん。あらゆる人が助けを求めて来ます。限られた人材の中でそれらを的確に、かつ迅速に対処できるでしょうか?
本作は単にストラテジーなシミュレーションというだけでなく、緊急通報担当のオペレーターを体験できる教育的な面も見どころです。
ゲームでは電話の有無にかかわらず様々な緊急事態の情報が寄せられます。緊急事態の内容を分析し、事が起きている場所へ警察・消防・救急のそれぞれの隊員を派遣して解決へと導かなければなりません。
派遣するスタッフの個人能力、装備、車両によって、それぞれ問題の解決力や1回の輸送人数、到着速度に差が出ます。
派遣するのが少人数過ぎると負傷者を全員運びきれなかったり、暴れている人に反撃に遭ったりしますが、それを恐れて派遣し過ぎても他の緊急事態へ当たる人手が不足してしまいます。
また、例えば警察でも救急活動はできないことはないですが、適切な科と比べると問題解決の速度は段違いに遅くなります。
可能な限り過不足無く適切な人材を向かわせられるように、しっかりと緊急事態のことについて確認しましょう。情報が不足している場合は、一度誰かを向かわせて状況を詳しく確認できるようにします。
そしてひとえに緊急事態といっても、人命に係わるような急を要するもの、猫が木から降りれなくなったという少々可愛らしいものと内容も様々です。何を優先して解決すべきか、ということも問われてくるでしょう。
一定の時間街で起こる緊急事態に対応し続け、最終的な対応の成否や適切さによってスコアが決定します。高いスコアを出せれば給料も良くなり、多くの人材を配置できるようになるなど次の仕事に役立てられます。
さて、何度か触れている通り、時折住民から緊急事態の電話、つまり112の電話がかかってきます。それは緊急事態でも何でもない間違い電話という可能性もあるのですが、 普通に寄せられる緊急事態とは違って、 まだ電話がかかってきただけの段階では事態の内容も発生場所も何もわかりません。電話の主に対して応答を繰り返し、状況の整理をしましょう。
速やかに問題を解決するため、把握すべきポイントがいくつかあります。
どこで起きている?:せっかく事態を把握してもその場所に向かえなければほとんど意味がありません。必須といえるでしょう。なお、場所を聞かなくても通信の逆探知によってわかるケースもありますが、逆探知成功にはかなりの時間通話状態を維持している必要があるので、聞けるときはこちらから聞くに越したことはないでしょう。
どんな内容?:警察・消防・救急 のどれを派遣すべきか、そもそも派遣すべきかの判断に必要です。複数種類必要なこともあります。そのほか、これが優先すべき内容なのかなども判断できます。
どんな規模?:可能な限り過不足無く人材を派遣するため、把握しておきましょう。困っているのが電話主だけであるとは限りません。周囲の状態も聞くべきです。
いつ起きた?:場合によっては緊急事態の発生から既に時間が経っており、規模が大きくなっていることもあります。発生した時刻はそうした情報を掴むための手掛かりにもなります。
また、電話の主からの声以外にも小さく周りの環境音が聞こえてくる場合があり、些細な情報も聞き逃せません。
そのほか、こちらから電話の主に対して何らかのアクションを要求することもできます。場合によっては誰も派遣せずに指示して解決することもできますが、彼らは専門家ではなく助けを求める人たちなので、確実に解決できるとはいえないでしょう。判断はオペレーターであるあなたの手に委ねられます。
しかし、これらを意識していたとしても、電話の相手が確実に応答してくれ、欲しい情報が簡単に手に入るとは限りません。本作の電話の対応は本当に様々で、一部の情報については言いたがらなかったり、焦ってばかりでなかなか言ってくれなかったり、近くにいる誰かに抑圧されて言えなくなっていたり、単純に相手の理解力が乏しいだけで問答が難航したりもします。中には、電話の最中に相手が激高したりなど事態が急変して誰かが犠牲になるケースもあります。おふざけ的な選択肢も選べますが、それらもしっかりと応答が展開されたり、こちらが応答に時間をかけて無言時間を作っているだけで電話主が次のアクションを起こしたりなど、結構な作りこみとリアリティがあるように感じられます。あなたの応答次第で人命が左右されますから、救えるように動きたいところですね。安全に事を運ぶには相手を刺激し過ぎないことも大切です。
電話による通報内容の中には現実として実際に起きた事件とその際寄せられた緊急通報内容を反映したものもあり、とても興味深い緊急通報オペレーター体験ができます。知っているとその知識を活かせるかもしれません。
プレイ時には、マップを選択することができます。もちろん日本も選択できますし、地元を舞台にオペレーティングしても良いでしょう。ただし、映画ばりに緊急事態が発生する慌ただしい地域になってしまいますが。あくまでゲームですので、ご心配なく!
なお、街にゾンビウイルスのパンデミックが発生する追加DLCもあります。市民を襲うゾンビを相手に対してもオペレーティングを行う対応力が求められますが、一気にフィクション感が増します。
緊急事態・緊急通報対応オペレーターとして町で発生する様々な事態を解決するシミュレーションストラテジーゲーム「112 Operator」はデベロッパー:Jutsu Games、パブリッシャー:Games OperatorsよりPC(Steam)やスマートフォン向けに配信中です。
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