「Regional Distribution Deals: In the Era of Online Events」
Marcin Makaj
Indie Game Developer & Academic Lecturer
The Moonwalls & Academy of Art in Szczecin
コロナ禍で各地のイベントがオンライン開催になった事をチャンスに変えよう!
ポーランドでインディゲーム開発者として活動しながらゲームデザインを教えてもいるMrrcin氏は、まず最初の経験として、2016年の東京ゲームショーがあったと言います。
自作ゲームを出展し、期間中に4件の契約申し出を受けて3件と契約。
アジア各国の会社と繋がりが出来ると同時に、日本語への翻訳とフルボイス化を支払い無しでやってもらえたそうです。
そこからアイデアを得て、現在制作中の新作では各国のオンラインイベントを巡って100回近いオンライン商談を行い、以下の結果に繋げました。
・地域限定のプロフィットシェア(利益分割形式)の契約21件
・費用負担無しで8つの新しい言語バージョン
・費用負担無しで4つの地域限定年齢制限版
・売上の前払いなどは無し
締結した21の契約は、GDCの期間中に4つ、GAMESCOMで2つ、Game Industry Conferenceで3つ、Game Connectionで6つ、その他のオンラインイベントで6つという形で進んだとの事。
彼が繰り返し伝えるのは、オンラインイベントに参加したらとにかく幅広く地元企業でパートナーを探せという事。
そして最近の一番の変化は、これまでであればイベント外での商談が歓迎されなかったところが受け入れてくれる可能性が高くなった点であり、実際に30以上の商談は直接メールを送ることによってイベント外で行ったとの事です。
実際に契約が進みそうになっても、しっかりと相手の会社と担当者について調べることが大切。信頼出来そうな人物か、担当者は社内でどの程度のポジションか、どういう趣味や興味を持った人物で自分のゲームが好きなタイプなのか等々。
そして契約書は書いてある事がすべてであり、利害に直結するので、サインする前に専門家を雇ってチェックを依頼した方が良いとの事。
確かにインディ開発者にとって対象言語や地域を増やすことは容易ではありませんし、ましてや地元のサイトでの販売となると、パートナー企業を見つけない限りは参入が難しい領域です。
オンラインイベントが一般的になった今だからこそ、それをチャンスと捉えたこうした営業活動はぜひ行っていくべきでしょう。
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