Steamだけでも年間9,000タイトル(≒1日25タイトル)発売されるなかで、Steamなどのプラットフォーム上で自身のタイトルを見つけてもらうことは、極めて困難なことです。
そのため、自身でSNSなどを通じて広めることはもちろん、メディアなどで取り上げてもらい、より多くの方に情報を発信する必要があります。
メディアから見つけてもらうことが出来ればラッキーですが、開発中や発売直後のタイトルなどは見つけてもらうことは難しく、自らメディアに取り上げてもらうために内容を送ることが重要です。
これをプレスリリースと言います。
本来のプレスリリースは、企業が公式情報としてメディアに情報を公開することですが、今はインディゲームの製作者からのプレスリリースを取り上げてくれるメディアも多く存在します。
プレスリリースの送り方を習得して、定期的に情報を拡散出来る体制を作りましょう。
■どういうタイミングでプレスリリースを送るか
プレスリリースと聞くと、なにか大きな事をした時に送るもの、会社がやるもの、という難しいイメージを持たれている方も多いと思います。
しかし、そこで躊躇ってせっかくの情報を公開しないままにすることは、大きな機会損失となります。
・ティザー動画を公開してゲームの内容が明らかになった
・Steamのストアページを公開してゲームの全貌が明らかになった
・ウェイトリストが◯人になった、購入者が◯人になった
・リリース日が決まった、リリースした
・セールを開始した
情報を発信出来るタイミングはたくさん存在します。
取り上げてもらえるか心配して悩むよりも取り上げてもらえたらラッキーと考え、開発中から情報を発信し、多くの人に自身のタイトルを知ってもらえるように動きましょう。
■プレスリリースのルール
プレスリリースには暗黙のルールがいくつか存在します。
このルールを覚えないと、メディア側がメールを開かずに破棄することもあるため注意しましょう。
・メール件名で、シンプルな概要を伝え、誰が送っているか、プレスリリースであることを伝える
・メール本文で、簡潔に内容を書いて大まかな内容を把握出来るようにする
・詳細なプレスリリースは、PDFで用意して添付する
・添付ファイル容量は、2~3MBに収める
上記ルールを覚えて、メディアに取り上げてもらいやすいプレスリリースを作成することが重要です。
それでは、1項目ずつ見ていきましょう。
・メール件名で、シンプルな概要を伝え、誰が送っているか、プレスリリースであることを伝える
メディアには毎日多数のメールが届きます。その中で一目でプレスリリースであることを伝えてメールを開いてもらう必要があります。
例:【プレスリリース】「◯◯」のティザームービーを◯月◯日に公開/チーム◯◯ 例:【プレスリリース】「◯◯」をSteamで◯月◯日にリリース決定!/チーム◯◯
プレスリリースであること、どういうことを発表したいか、誰が発表しているかが伝わればOKです。
件名を見て、プレスリリースとして扱うものだと思わせる内容を目指しましょう。
海外サイトへは英語に翻訳して送ることが大切です。
・メール本文で、簡潔に内容を書いて大まかな内容を把握出来るようにする
メールを開いても添付されているPDFでしか内容が確認出来ない場合、面倒に思われることもあるはずです。また、メール本文が長くても読み手としては内容が入ってこないこともあるでしょう。
そのため、本文では簡潔に内容を書き、大まかな内容を把握出来る文章にしましょう。
問い合わせ先などがわかる署名を載せて、身分を明らかにすることも重要です。
※例用に掲載する簡潔なメール本文です。 ------------------------------ プレスリリースご担当者様 チーム◯◯の□□と申します。 チーム◯◯は、開発中のPC向け2Dアクションゲーム「◯◯」を◯⽉◯⽇にSteamにてリリースすることを決定いたしましたので、お知らせいたします。 本件に関するリリース内容を添付させていただきましたので、 是非、貴社媒体にて掲載のご検討をいただければ幸いです。 不明点ございましたら、お気軽に□□までご連絡ください。 お忙しい中お手数をおかけいたしますが、 ご検討のほど、よろしくお願いいたします。 ============================== 本リリースに関するお問い合わせ チーム◯◯ □□ メール:xxxx@xxx.jp
・詳細なプレスリリースは、PDFで用意して添付する
プレスリリースは、PDFに記載して添付しましょう。
PDFにすることでどんな端末でも開くことが出来、相手に伝えたい見た目やレイアウトで情報を渡すことが出来ます。WordやGoogleドキュメントで作成し、PDFで書き出せばOKです。
無料で使えるWord用テンプレートをGoogleドキュメントに読み込んで使うことで、無料でテンプレートを使ってプレスリリースを作成することが出来ます。
「プレスリリース テンプレート」などで検索してテンプレートをダウンロードしてみましょう。
・添付ファイル容量は、2~3MBに収める
メディアによっては、届くメールによってサーバーがパンクしないように1メールあたりの容量を制限しています。せっかく送ったメールが容量制限に引っかかって弾かれてしまうと意味がありません。
添付するファイルは、合計で2~3MBになるよう調整しましょう。
画像を圧縮するサイトやツールを使用して、画像ファイルの容量を下げることが重要です。
メディアによっては、使用している画像を別に添付すると喜んでもらえる所もあるため、zipファイルで圧縮して添付してみても良いかもしれません。
■プレスリリースの送信先を探す
作成したプレスリリースは、メールもしくはサイトのフォームで送ることになります。
ゲーム系ニュースサイトをくまなく調べてプレスリリースの受付先を探してみましょう。
例として2つのサイトのプレスリリースの送信先を掲載します。
・4Gamer様
サイトのお問い合せページから送信
添付ファイルは、ファイル転送サービスやGoogleドライブなどを使用して送ります。
https://www.4gamer.net/secure/mail/form.php?
・IGNJapan様
下記ページのメールアドレスに送信
https://jp.ign.com/ign-japan/554/news/
複数のサイトにメールを送る場合は、必ずBCCで送って他に誰に送ったかわからなくすることが一般的です。ToやCcは使わない、と覚えておきましょう。
また、当ブログでもプレスリリースを受け付けています。
press@indiegamesjapan.com
上記メールアドレスにご連絡をお待ちしております。
■まとめ
プレスリリースの送り方について、紹介させて頂きました。ルールはいくつかあるものの、全ては読み手として考えて読む気になるかを考えるとわかりやすい内容だと思います。
ネット上にはテンプレートを公開しているサイトがたくさんあります。まずはテンプレートを元に作成を始めてみましょう。
プレスリリースは、送ったからといって全て掲載されることはありません。だからといって送らなければ掲載されることはありません。
臆せず開発中からプレスリリースを活用して、自身のタイトルを知るきっかけを増やせるようチャレンジしてみてください。
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