インディゲーム開発者にアンケートを取った際、何を作るかを決める際の動機は、ほとんどが「作りたい物を作りたいから」でした。当たり前と言われれば当たり前なのですが、やはり自発的にモチベーションを持って取り組むには、自分がやりたいことをやることは必須だと思います。
では、作りたい物を作ろうとして、どうやってゲームを完成させるのか。本日は、ゲーム作りに注目していこうと思います。
①作りたいものを作る!
インディゲームの原点は、作りたい物を作ることだと思います。
まずは自分が作りたい物を作る所から始めましょう。
あまり深く考えすぎず、楽観的にまず動き出すことが重要です。
最初は考えれば考えるほど、手が止まることがほとんどです。
まずは中身はともかく、形として動く形を目指しましょう。
形にしてモチベーションを高めていくことが重要です。
②目標からの逆算
理想のゲーム、作りたい物を追い求め過ぎてゲームの開発が終わらないという声があります。
ゲーム作りは、完璧というものが無く、どこまでも終わりのないものです。
目標、ゴールを明確化して完成像をハッキリさせないといつまでも終わりのない開発になります。
また、目標を決めることで、その目標に到達するために何が必要か逆算して考えることも出来るようになります。
○どんな物に仕上げるか
・こういう遊びを提供したい
・こういう表現をしたい
・こういう技術を実現したい
↓
○そのために何が必要か
・どういう機能が必要か
・ツールやエンジンは何を選ぶか
・どんな素材が必要か
・どんな技術が必要か
具体的に何が必要で、何をすべきで、何が出来たら完成かを明確にしてゲームを完成に導くことが重要です。
③マーケティングからの逆算
作りたい物を作るだけではなく、マーケティングの視点から
売れる物、バズる物を提供出来るよう計画して、多くの方にゲームを届ける必要があります。
開発にはお金がかかり、開発者自身も生活をしていかねばなりません。
マーケティングの視点からゲームを作る方法を紹介します。
○売上目標や販売価格からゲームの規模を決める
「いくらで売る、いくら売上を出す」
これらを明確にすると、ゲームの規模や開発出来る期間が自ずと出てきます。
販売価格や売上の想定から開発出来る期間を出し、規模を出すことで
この要素は削る、この表現は省くなど、大事な部分だけに集中した開発をすることが出来ます。
○今売れているジャンルやトレンドからゲーム内容を決める
分析サイトや当ブログで紹介しているランキングや記事から
ユーザーが求めているゲームジャンルや要素を決めることも重要です。
また、こちらの分析サイトでは、今のSteam市場のジャンル毎の本数と売上を図にしています。
https://vginsights.com/genre-analytics(無料登録でメインジャンルを見ることが出来ます)
横軸がリリースされた本数、縦軸が売上の中央値平均値です。
どのジャンルが売上が出やすく、どのジャンルが過剰供給かを見ることが出来ます。
ゲームの本数に対して平均収益が高い物は、出した際に売れる可能性が高いかもしれません。
https://vginsights.com/steam-analytics
このページではジャンルごとの販売価格の分布を見ることも出来ます。
このような分析サイトを利用して、いくらで販売するかを決め、そこから逆算してどのくらいの期間で作るかを決めることも出来るでしょう。
④スキルセットからの逆算
果てしなく理想を追い求めすぎず、開発するメンバーのスキルセットから開発する物を決めることも出来ます。
インディゲームで大事なことは、どこか一つこれまでに無かった要素を盛り込むことです。
重要な点はどこかを決めて、それに全力で集中することが大事だと考えます。
技術や時間が追いつかない部分は、積極的に外部の手を借りましょう。
Unityだと「Unity Asset Store」を利用することをオススメします。
https://assetstore.unity.com/?locale=ja-JP
ゲーム内の素材から機能そのものまで、幅広く手に入れることが出来ます。
Unreal Engineでは「UE マーケットプレイス」を利用できます。
https://www.unrealengine.com/marketplace/ja/store
重要な点に時間を使って、それ以外をいかに効率良く進めるかを考えましょう。
⑤SNSやアーリーアクセスで手応えを掴む
ゲームを作り続けていくなかで、ゲームが売れるか不安を覚えて手直しを始めゲームが完成しないという声があります。
ゲームは出してみてしか結果がわからない物で、作れば作り込むほど視野が狭くなり不安になるものです。
○SNSで常に開発経過を発信し、ユーザーに意見を貰う
開発を始める際、すぐにSNSのアカウントを取得し、開発経過を発信することが大事です。
ユーザーに意見を貰うことで手軽に評価を確認することが出来ますし、
開発中からファンを獲得することが出来ます。
SNSは長くやればやるほど見つけてもらいやすくなります。完成が近づいて広報を始めても
発売までにユーザーを獲得することは容易ではありません。
常に開発している内容を発信して、ユーザーの反応を得られる環境を作りましょう。
○アーリーアクセスで手応えを掴む
Steamでヒットを生むためには、ウェイトリストが発売前にどのくらいあるかが重要になります。
Steamはシステム上、ユーザーが見ていないゲームは埋もれていく傾向にあります。
発売し、新着に載っている間にいかにユーザーに見つけてもらい買っていただくかが重要です。
ゲームがユーザーに受け入れられるかを見極めるために、発売前にアーリーアクセスを開始し
数ステージでも良いので、ユーザーにゲームを遊んでいただくことを考えましょう。
反応を元に更にゲームをブラッシュアップするかを決めることができ、アーリーアクセスの売上も先行して得ることが出来ます。
インディゲーム開発は、目標を決め、逆算で行うことが重要です。
今回紹介した方法で目標を決め、ゲームを完成させましょう!
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