前回「Glyph」に続いて、今回は「Chicory: A Colorful Tale」の開発者にインタビューを実施させて頂き、いくつかの質問について回答を頂きました!
また、「The Game Awards 2021」の「Games for Impact」部門のノミネート作品として選ばれた「Chicory: A Colorful Tale」のゲーム概要について知りたい方はこちらへどうぞ。
それでは、本作の監督Greg Lobanov氏からの回答を見ていきたいと思います!
1.「Chicory」の開発で最も困難だったことは何ですか?また、それをどのように克服しましたか?
「Chicory」は多くの複雑なテーマを扱っていながら気軽さと楽しさを失わないようにしています。私たちは人々が直面している課題について暗く、ドラマチックになりすぎないように正直に語りたいです。私たちにとってそれをゲームで表現することが難しかったです。意図が正しく伝わっているかどうかを確認するために、時間をかけてゲーム内のすべてのテキストについて考えたり、多くの人々に協力してもらい、すべてのシーンを何度も見直しました。
2. あなたはどのように開発のチームメンバーを集めましたか?
このゲームを一緒に作ってくれたメンバー達は、みんな昔からの友人でした。新しいプロジェクトを始める時は、一緒に何かを作りたいと思う友人に声をかけました。幸運なことに、私には時間を割いて一緒に作ってくれる才能豊かな友人がたくさんいました。
3. あなたはどのように発売前のプロモーションを行いましたか?
本作がまだプロトタイプだった頃、私はTwitterで「Drawdog」というタイトルのGIFを投稿し始めました。その時は前作の「Wandersong」がまだ発売してから間もないので、そのおかげでTwitterのフォロワー数が増え、新作も一気に盛り上がりました。
4.「Chicory」の予算はどのように確保しましたか?あるいは、開発中に予算の問題をどのように克服しましたか?
私たちはKickstarterを通して約$90,000(約1.02億円)の資金を確保できました。このような小規模なチームにとって、この資金は非常に大きなものであり、開発の大半を終えることができました。その後私たちはパブリッシャーであるFinjiと契約し、ゲームのテストや移植に幅広く協力してもらいました。また、ソニーと協力する機会もあり、PS5での発売やローカライズの費用を支援してもらいました。早い段階で多くの人が本作に注目してくれるおかげで、このような機会を得ることができました。
5.「Chicory」のローカライズに使用する言語を選ぶ際の主な決め手は何でしょうか?
私たちはソニーから翻訳費用を負担する代わりに、特定の言語を依頼されました。ただ交渉の余地があったので、私は友人や家族が母国語でゲームを楽しめるように彼らが使う言語を選ぶことにしました。ブラジルの友人が多く、母がロシア人なので、彼らのためにポルトガル語とロシア語のローカライズをしたいと思いました。
6.インディ開発者たちに何かアドバイスはありますか?
私は「Chicory」を作る前に、それより小規模であまり成功しなかったゲームをたくさん作っていました。それらの経験からおすすめできるのは、自分が上達したいと思う技術を1つ選んで、それを練習するためのプロジェクトを選ぶことです。小規模なプロジェクトを1つずつ作っていく方が管理しやすいですし、1つのプロジェクトが終わる頃には以前よりも上達しているはずです。たとえ売上が上がらなくても、自分を成長させることができたのであれば、そのプロジェクトは成功だと言えるでしょう。
どんなに小さなゲーム作りでも経験になるし、人間関係を広げていく機会もあるので、失敗を恐れずにどんどん作っていきましょう。
次回引き続き海外インディ開発者たちにインタビューするのでお待ちください!
今回ご協力いただいた「Chicory: A Colorful Tale」はこちらからプレイ出来ます!
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