多プラットフォーム展開のメリット・デメリット

販売プラットフォーム

 ゲームを市場に出すにあたって、多くのプラットフォームで展開するのは売り上げを伸ばす1つの戦略となります。軌道に乗れば可能性が大きく広がるので、多くの場合は複数のプラットフォームで展開したほうが良いとはされます。
一方で単一プラットフォームで成功を挙げた近年の作品も0ではありません。

 どちらにしても、戦略を予め考えておくと安定性に違いが出ます。
メリットとデメリットをいくつか挙げるので参考にしてみてください。


■メリット

販売数が増えるより多くのユーザーの目に触れやすい
単純ですが非常に重要なことで、影響力が大きいのでこれ1つでも決して度外視はできません。
特定のプラットフォームだけを使っているというユーザーにもゲームを買ってもらうことができ、範囲を広げれば広げるほどその数は増えます。
また、プラットフォームごとにある程度客層は分かれます。

・独占販売
近年ではEpic Games Storeによる独占販売が有名な例として挙げられます。Epic Games Storeと正式に契約してPC版をEpic Games Storeからのみの販売とすることで、ゲーム開発者はEpic Games Storeから特別な保証金などを貰えます。
ただし、現状では独占販売はユーザー側目線では煙たがられる傾向にありますので留意しておきましょう。単一プラットフォーム販売という点では同じでも、独占販売の有無の差で評価が変わってくる可能性もあります。

■デメリット

・工数が増える
やるべきこと、やらなければならないことが増えます。
これらに投じる費用(時間も含め)に対して利益が上がらない…となっては目も当てられません。

・(プラットフォームによる)ライセンスもしくはパブリッシャーとの契約が必要
Nintendo Switchを例にすると、デベロッパー申請に通過するもしくは特定のパブリッシャーに依頼する形で、ゲーム開発および完成したゲームの”審査”の権限を得られます。
どちらにおいても相応のハードルがあります。ここでは省略しますが、条件や待遇などはしっかりと調べましょう。

特に大手企業のハードにおいて、審査に提出してからOKが貰えるまでに多大な時間がかかることがある
大手企業ハードの場合、審査に出して今すぐOK!ということはまず無いでしょう。忙しい時期ならばなお審査に時間がかかります。
複数のプラットフォームで発売日を同じにするには、その日までに全ての審査でOKを貰っている必要があります。いずれかの審査が間に合わなかったという理由で発売日を延期したケースも見られますので、「リリース日」が迫る前に必ず進めておくようにしましょう!
作戦としてプラットフォームごとに発売日をずらすのもアリです。

・(マルチプレイ可能なゲームのみ)クロスプラットフォームでプレイできなければ批判の原因となり得る
これはマルチプレイができるゲームに限った話ですが、異なるハード、プラットフォーム間でも通信できるのが理想です。
クロスプレイができないまま対応プラットフォームを増やすよりは、今対応できている範囲そのままを維持するほうが良いでしょう。

ユーザーが分散する。結果として、個別のプラットフォームで見た場合にランキングやトレンドに載りにくくなる
Steamに限った話にすると、ゲームの購入数が多ければそれだけ「売上上位」に近づくことに繋がります。複数でのプラットフォーム展開を行わずSteamのみで販売したとすると、当然全てのユーザーがSteamで購入することになるわけですから、数が大きくなってSteamの「売上上位」に載りやすいのは言うまでもありません。
多くのインディゲームにおいて「そもそも存在を知ってもらえるかそうでないかの違い」は非常に大きなもので、「売上上位」やそのほかユーザーの目に触れやすいページに載ること自体が重視される場合もあります。
メリットの項にて説明した「ユーザーの目に触れやすい」がゲーム市場全体を指したものであるのに対し、こちらは1プラットフォームに特化した「ユーザーの目に触れやすい」であり一点突破力が高いです。あなたが単一プラットフォームでの販売を考えているならば、これを大いに活かすと良いです。
複数でのプラットフォーム展開による単純な売り上げ増加と一点突破力のどちらが良いかは、ご自分でしっかりと天秤にかけて測る必要があるでしょう。

・(プラットフォームによる)プラットフォームならではのオリジナリティを作れなくなる
例えばスマートフォン向けゲームであれば、「本体を傾けると仕掛けが動く」という具合に操作性から他のプラットフォームにはできないオリジナリティを加えることも可能です。
複数でのプラットフォーム展開を行うと、こうしたプラットフォーム独自の面白さや体験をゲームに取り入れにくくなり、のっぺりとした作りにせざるを得なくなります。

・価格設定の管理がややこしくなる。セールやキャンペーンによりお得なプラットフォームと損なプラットフォームが出る
プラットフォームごとに価格が異なると、当然より安いほうで買いたくなるものです。価格の違いを見て”損をした”というネガティブなイメージがなるべく出ないようにすると良いです。(セールやキャンペーンを意識するとどうしても避けられない局面は出てきますが…)


 改めて見ると、複数でのプラットフォーム展開のメリットは「購入数が増える」の1点にほとんどかかっているとわかります。たったそれだけ?と思うかもしれませんが、その1点が大きな影響力をもたらすからこそ有効な戦略となります。
最初は手の届く範囲で展開して軌道に乗りそうだとわかったらプラットフォームを増やすでも良し、自分に合った戦略を選びましょう!

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