インディゲームとは?~第4回 歴史~

インディゲーム市場について

■歴史
 インディゲームの歴史は、特にその初期に於いてはパーソナルコンピュータの普及と密接に絡んでいます。
 そもそも1970年代、初期のPCがマニア層に普及しはじめた頃には、対抗軸となるAAAタイトルがまだ存在せず、すべてのゲームが個人もしくはそれに準ずる体制で作られたインディゲームでした。

 その後、1980年代のファミコン、スーパーファミコンブーム、1990年代のPlayStation、PlayStation2などコンシューマ市場の発展によって、大手ゲーム開発会社やAAAタイトルと言われる作品が生まれ始めます。
 その一方、当時のPCはゲーム機としての能力でコンシューマ機と比較して明確に劣っていたため、アマチュアゲーム作家の活躍出来るフィールドとしての存在感を失った期間となりました。

 2000年代に入るとその状況に変化があらわれ、インターネットの普及や開発ツールとしてのFLASHの普及、その他にも1999年11月にGame Maker、2005年にはUnityがリリースされるなどインディゲームの開発と流通両面での土壌が徐々に作られていきました。
 2003年にはSteamも運営開始されます。
 そして、あまりにも巨大化し冒険が難しくなったAAAタイトルのカウンターカルチャーとしてインディゲームに陽の目が当たり始めました

 その当時に生まれ現在に至っても最大の成功を収めているタイトルは「Minecraft」でしょう。2009年個人製作のゲームとして公開されたMinecraftは、現在までに世界で2億本以上を販売し「世界で最も売れたゲーム」と言われています。

 2012年、Steamが「Greenlight(事前投票で人気の高いタイトルにSteam販売の権利を与える制度)」の導入によってインディゲームにも販売の門戸を開くと、発売タイトルが徐々に増え始め(2012年:約450タイトル)、2017年6月の「Greenlight」廃止と「Steam Direct(どんな作品でもUS$100を支払えばSteamで販売出来る制度)」導入により爆発的な増加を迎えます(2017年:約6,200タイトル)。
 この時期は「Indiepocalypse(インディゲーム業界の終末)」とも表現されました。
2018年、約8,000タイトルに到達して以降は緩やかな増加となっていますが、2021年現在、まだ増加傾向が止まった気配は無さそうです。

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